私共、喜多品の先祖は山形屋九右ヱ門と申しまして、江戸時代初期、・元和5年(1619年)に
伊勢国、上野より藩主の移封に従って、近江国、高島の当地へやってまいりました。
琵琶湖の西岸にある高島地方は昔より若狭湾小浜方面からの塩の道(ソルトロード)があり、
そのおかげで海産物も運ばれ、琵琶湖からは淡水魚、里山からは山菜や棚田米、
上流でのアマゴやイワナ、そして湖辺では鴨、それに近江牛と・・・食材は誠に豊富です。
高島の旧家の方々は塩・米・糠・酒粕などを活用して、野菜はお漬物に、
淡水魚は鮮度の良いうちに塩蔵して熟鮓(なれずし)にと工夫して保存食をつくるのが
とても上手です。
私は緑豊かな山に囲まれ、美しい水に恵まれたこの近江高島の土地で、
昔ながらの製法を守り続けながら、滋賀の食文化の代表として、
ここでしかできないおいしい鮒寿しづくりをこれからも追求していきたいと思っております。
「喜多品」十七代目当主 北村眞一