鮒寿しは『すし』の源流、つまり現在の寿司の祖形(原型)であり、元々は「馴れずし」の一種と云われています。
「馴れずし」とは穀物の発酵を利用した米作民族特有の保存食品で、日本には稲作と一緒に伝えられました。元々は東南アジアの山岳地帯が発祥とされ、貴重なタンパク源である川魚の保存方法として生み出されました。それがいつ海を越え日本に伝わったかは定かではありませんが、詳しい記録として残っている最古のものでは、平安時代の法律施行細則の「延喜式」の貢献品の中にその名前が記されています。
江戸時代には将軍御用達の品になるなど、公家や武家への贈答品として珍重され続けてきた「湖国近江の名産」といえます。現在ではその製法をはじめとする情報は、滋賀県の無形民俗文化財に選択されています。
飯漬 鮒寿し
喜多品の飯漬鮒寿しは琵琶湖産のニゴロ鮒と良質の塩・極上の近江米を使い、古来より伝承されていた「馴れずし」の秘伝を基礎とし、それに改良を加え最新の醗酵学の技術を応用し、3年の歳月をかけて、じっくり熟成させる独自の製法で出来上がります。
甘露漬 鮒寿し
甘露漬鮒寿しは鮒寿しの飯(いい)を取り除き、上質の酒の粕に漬け直したもので、飯漬け鮒寿しとは一味違った甘味のまろやかな風味があります。
江戸時代に、湖西大溝藩主分部候より「鮒寿し」を幕府に献上されるにあたり、特に一般向きのものとして改良する様、弊舗の祖に命ぜられ、古法の伝統的製法に酒粕を利用する事を考え出したのがはじまりで、以来材料の吟味・改良を重ね、現在に受け継がれております。